循環器科(循環器内科)に転職した看護師の体験談になります。
- やりがい
- 良かったこと
- つらかったこと
- 難しかったこと
- 給料と仕事とのバランス
などなど、記載していただけたら幸いでございます。
★の評価については、循環器科で働くことについての「おすすめ度」でお願いします。
- (オススメできる)
- (まぁまぁオススメできる)
- (どちらとも言えない)
- (あまりオススメできない)
- (やめた方がいい)
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一時期、患者さんを治療器具まで案内して、足でペダルを踏むだけの仕事を朝から晩までしていた時に、同期からスイッチマンというあだ名をつけられました。
循環器は心臓・血管など全身に関係ある臓器なので、学べば学ぶほど全身の知識が増えます。
また、呼吸器や消化器など他臓器や神経との関連も深いのでとても勉強になります。
超急性期から慢性期、終末期に至るまで学べます。
検査やリハビリも侵襲を伴うものも多いので、たくさんの知識が必要とされますが、机上の知識が臨床と結びついた時、とても面白いです。
急変時の対応に強くなります。
医師はせっかちな人が多いように感じます。
勤務したのは大学病院の循環器科です。
重い病気の患者さんが多いので、仕事はとても大変です。
勤務時間も長く、何度も辞めたいと思いました。
ただ、たまに患者さんに感謝されたり、よくなった患者さんを見るとやりがいを感じます。
給料は普通ですが、夜勤手当てがつくと、他の職業よりは高いと思います。
人間関係については、師長さんが定期的に変わり、それによって帰れる時間など職場の雰囲気が変化することがあります。
先輩や同僚とは上手くいきやすいと思います。
循環器疾患は全身のことにかかわってくる病気なので、全身の循環と機能の関係を理解することができます。
また、急変の多い部署なので、急変時対応について身に着けることができました。
循環器疾患の中でも特に心臓の疾患は心移植しか根治術がないので、心不全を繰り返す患者さんを看取ることは多いです。
また、若年の方の急な発病・死の場面にあたることも多く、メンタルケアの力も身につけなければなりませんでした。
給料以上にやりがいがある部署だと思います。
■循環器科で働いてよかったこと
▼1.モニターが読めるようになる
看護師として働いていても、心電図やモニターは苦手という方が多いと思います。
私も大の苦手でした。
しかし、いざ循環器で働いてみると、案外簡単に習得できたのです。
モニターが読めなければ仕事になりません。
ということで、自己学習もするのですが、先輩も教えてくれます。
静止画の参考書での勉強よりも、動いている生の心電図を見たほうが理解しやすいです。
▼2.急変につよくなる
循環器疾患を抱えている患者さんは急変することが多いです。
それだけ場数を踏めるので、嫌でも急変時対応ができるようになり度胸もつきます。
▼3.お給料
看護師の給与は勤務する職場によってピンキリです。
特に夜勤手当の差が大きいです。
私は夜勤手当が高い民間病院に勤務しているので、現在の給与には満足しています。
■循環器科で働いてよくないこと
▼1.辞めたいと思うとき
これは看護師全般にいえることかもしれませんが、特に循環器は気の強い看護師が多いと思います。
その分、プライドをもっているということなのでしょうが…。
急変あり、きつい上司ありという環境なので、週に数回は辞めたいと思います。
循環器科は急変なども多く、とても大変で忙しい診療科ですが、やりがいはとてもあります。
就職して最初に携わる診療科が循環器科だととても勉強になるし、急変時の対応等で自信を持って看護の仕事に取り組んでいくことができると思います。
■成長できる
循環器科となると他の病棟と違うところは「心電図」です。
循環器科のナースはある程度のモニター波形が読めることは業務、看護の中で必須となります。
そのため、他の病棟ナースよりも波形が分かるようになります。
もちろん、波形の読みまちがいなどが夜勤であった場合、朝来て申し送りする際、モニター履歴から指摘をもらうことなどもありますが、毎日が勉強とはこのことだなと思えやりがいも感じます。
また、血液循環の悪い患者さんが多く、高齢者が多い循環器科は採血や点滴、ルート確保がとても難しいので、経験を積めば積むほどルート確保がうまくなるところが患者さんにも良いし、自分にも良いところだと感じます。
■勉強が大変
辛いところは(新人時代はどこの科も同じではありますが)毎日が家でも病棟でも勉強というところ。
仕事と勉強とプライベートのバランスを取ることが難しかったです。
■人間関係
忙しい科ではありましたが、他の病棟に比べてドクター、ナース、コメディカルとの人間関係は良かったです。
情報共有しながら仕事ができていたので、人間関係で辛かったことはほとんどなかったです。
循環器科の為、モニターを付けている患者が多く、20台のモニターを見張りながらの勤務でした。
常にアラーム音が鳴るため、随時評価し、緊急性があるかどうか判断し、ナースステーションと病室の行き来がとても多く、体力がいります。
心電図評価の能力は必須で、常に勉強していかなければなりません。
循環器科は心電図が必須なので、急に12誘導心電図をとるや、心電図の解析など心電図に関するスキルアップが見込まれます。
他科からの転職などで心電図が苦手な人でも、分からない波形は同僚と波形を確認して覚えていくことで解析できるようになっていました。
水分のIN、OUT管理が重要な科ですが、患者さんが我慢できず、隠れて水分を取っていたりすることもしばしばあります。
看護する上では患者さんの気持ちも考慮しつつ、IN、OUT管理の重要性を理解して頂くことの難しさがあるかなと感じます。
循環器科は入退院を繰り返すことも多いので、顔見知りになるような患者さんもいます。
高齢の方以外でも、退院指導の大切さや地域医療との連携の大切さを感じられる科だと思います。
命と直接関与するため、いつも緊張感を持って仕事をしています。
ストレスを感じる方、そうでない方と様々ですが、循環器のことをきちんと理解ができて仕事ができると、次に起こる症状をあらかじめに判断して未然に防ぐことができるので、スキルをアップさせることができます。
急変も起こりやすいので、つらいことは多々ありますが、自分に自信がつくことは間違いないと思います。